車のエンジン音よりも、草を撫でる風のリズムが耳に残る場所。街への距離感は崩さずに、暮らしのテンポを半歩スローへ戻す物件です。
※空き家優良物件化支援事業対象

物件概要
- 物件番号
- 484
- 取引内容
- 賃貸
- 金額
- 8万円
- 敷金・礼金
- 16万円 / 8万円
- 所在地
- 氷見市日詰
- 校区
- 西の杜学園/西の杜学園
物件状況
- 延床面積
- ㎡
- 土地面積
- 330㎡
- 構造
- 木造瓦葺2階建
- 築年数
- 1972年築
- 補修状況等
- 2025年リフォーム完了
設備
- 水道
- 上水道
- 台所
- ガスコンロ
- トイレ
- 水洗(洋式)
- 風呂
- 有
- 駐車場
- 1台
こだわり物件レポート
六間に区切られた174.3㎡の広さは、贅沢というより余裕です。寝室を確保しても、在宅の作業部屋があっても、さらに“季節の間”にひとつ回せます。
たとえば春。南面の明るい部屋に苗箱を並べ、縁側は腰掛けの休憩所になります。夏には家の中に「風のレーン」を仕立てます。網戸と扇風機を斜めに置けば、涼しさが部屋を渡っていき、夜には草いきれと虫の声が届くでしょう。
秋は仕込みの季節です。ひと部屋を“保存食係”に任命して、干し柿、梅の土用干し、味噌や瓶詰めが行儀よく行列します。
冬は湯気の季です。断熱の効きや建具のクセは、住みながら慣れていきます。そういうじっくりした関わり方が似合う家です。
台所は、飾り気がない分だけよく働いてくれます。畑からの収穫かごを床に置き、泥を落として、湯をまわす所作が似合う質実な空間。水回りはリフォームされたばかりの頼もしさで応えてくれます。
敷地の外側には、もうひとつの部屋があります。駐車は複数台が気負いなく収まり、車庫は“第二の納戸”として心強い存在です。軽トラ、家族の車、季節の資材や道具。所有物が増えるほど散らかるのではなく、居場所が与えられて落ち着いていきます。この感覚は、まちなかでは得がたい安心です。
中心市街地までは車で15分ほどで、街への距離感もちょうどいいです。家の手入れは2025年にひととおり済んでいます。締めるところはきゅっと締まり、風合いはそのままです。新築の均質さではなく、時間を受け入れてきた材と仕立て直しのバランスが、居心地を深くしてくれます。
この家が歓迎するのは、畑や庭とゆっくり仲良くなっていく人です。まずはプランター、次に一畝、やがて一年。在宅の仕事と季節の手仕事を重ねる人にも、六つの余白は頼もしいはずです。干す・漬ける・仕込むの段取りを、部屋が覚えていきます。三世代のゆるやかな同居も、道具多めのクリエイター拠点も、役割を割り振れば自然と馴染むでしょう。ここでは、用途が先にあるのではありません。季節と行事が、間取りに役職名を与えて育てていきます。
見学のときは、ぜひ外で目を細めてみてください。洗濯物の動線と干し場の日照が午前と午後でどう変わるか、田から抜けてくる風の道筋と音の種類、建具の開閉の軽さや隙間風の出入り口、雨樋と排水、屋外水栓の位置、そして駐車の身のこなし。数字に置き換えられない体感が、この家では意思決定の手がかりになります。