賃貸
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物件番号496

【北大町】家に入っては、クリエイティブ。町に出ては、インプット。

  • まちなか
  • コンパクト

ひみ番屋街のすぐ近くにある昔ながらの町家のお家。手頃なサイズ感で少人数の世帯におすすめです。

物件概要

物件番号
496
取引内容
賃貸
金額
3.2万円
敷金・礼金
6.4万円 / 0万円
所在地
氷見市北大町
校区
比美乃江小学校/北部中学校

物件状況

延床面積
土地面積

設備

水道
上水道
台所
ガスコンロ
トイレ
水洗(洋式)
風呂
駐車場
1台分まで 8,000円/月

こだわり物件レポート

「押入れ」の必要。

 

ちいさい頃、ドラえもんの「押入れ」に憧れた。
のび太くんとケンカして、「君にはあきれた、実にあきれた!」などと言い捨てながら、ちゅるんと押入れに入り込むドラえもん。のび太くんも反抗心をあらわに、ドラえもんが閉じこもる「押入れ」に、ぷいと背を向ける。
しかし、ドラえもんは「押入れ」の閉じられた空間の中で、徐々に沈静化していく。のび太くんもひとり残された畳部屋の中、「押入れ」の中にいるドラえもんの存在を背中越しに感じながら、自分の言動を反省し始める。吊り上がった眉が、次第に、八の字に下がっていく。
「ちょっと、言いすぎたかしら…」
しばらく時間が過ぎたのち、すーっと襖をすべらせて、そろり、顔をのぞかせるドラえもん。ちらと振り返るのび太くん。お互い探るようにして視線を合わせ、そうして、「のび太くん、ごめんね」「いや、ぼくの方こそ」と、心地よい和解に至る。
いかに近しい存在であっても、衝突することはある。そして、そんな時にこそ、凪いだ心を取り戻すためにも、ひとりになれる時間と場所が必要なのだ。幼かった私は、ドラえもんの「押入れ」から、かくのごとき教訓を学んだのである。

番屋街と隣り合わせてある、北大町。

そんな「押入れ」空間を“ふんだん”に提供してくれる物件が、氷見にもある。
上庄川のすぐ北の海側に広がる、北大町。
この近辺は、「ひみ番屋街(道の駅氷見)」や「氷見温泉郷・総湯」「比美乃江公園」などのレジャー・観光スポットにほど近く、にぎやかで新しい開発エリアといった印象が強いが、少し内陸側に歩を進めると、すぐに古い町並みを目にすることができる。
1938(昭和13)年に起こった氷見大火の被害を免れ、復興のための区画整理を経ていないためか、ところどころに曲がりくねった道が残っているのにも、しっとりとした昔風情が感じられる。町内の祭りなども盛んで、地域コミュニティのつながりを豊かに感じられる地域だ。
そんな北大町の交差点を南に少し下ったところに、今回ご紹介する物件が佇んでいる。

目印は「のび太カラー」の、黄色の外観。

 


間口は4間くらいありそうな改装町家だが、正面の右半分は大家さんのガレージで占められている。そして、現在この物件の玄関側より3室は大家さんの使用により、賃貸不可ということで家への出入りはこのガレージを通り抜けて行う。


上の写真は正面右の扉から入ったガレージ内の様子。奥に見える引き戸の先には、裏庭が広がっていて、さらにその先には、大家さんのご自宅がある。
こちらのガレージは1台分まで月3,000円で使用することができるとのこと。

さて、ガレージを抜けた左手にある玄関から、居住スペースに入ってみよう。


1階にはきれいに整ったキッチンスペースがある。フローリングに白い壁面。テーブルに4脚の椅子も白い。現代的なマンションの一室のように、おしゃれだ。

水回りも充実している。コンパクトながら、二口ガスコンロもうれしい。
そして、建物奥側にはお風呂が。リフォームされており、至れり尽くせり。入居者や物件に対する、大家さんの優しい思いやりが伝わってくる。

1階の一番奥には、トイレ。
レトロなタイルが、むしろ新しい。洋風のトイレも、使い勝手がよさそうな印象。

いよいよ、2階へ─、加速する「押入れ」感。

 

キッチンの部屋の手前、階段の間へ。
ここは、開放的な吹き抜けになっている。新しく設えられたと思われる2階の木の手すりとウッディな壁面の、優しい風合い。キッチンのマンション的な世界観から、またガラリと印象を変えて、今度は、まるで高原の別荘を訪れたかのよう。
しかし、階段の先に眺められる障子とうぐいす色の壁が、いかにも「和」テイストで、次の部屋にも、まったく違った世界が広がっていそうだと、ワクワクさせてくれる。

さて、いよいよ2階へ。

手すりの内側には、ごくごく細い渡し廊下があり、その壁面にも「押入れ」が。かくれんぼにはもってこいだが、しかし、より快適に引きこもれる「押入れ」は、実は、この先にあるのだ。

「うぐいす色の床の間」は、違い棚がある正統派の純和室。空調も付いていて、畳も清潔感がある。

違い棚の上の天袋。この戸棚も、ちょっとした物を収納できるので、重宝しそうだ。
そして、この床の間には、ケヤキの大黒柱がある。手のひらを大きく広げても余るほどの太さで、この家の構造を力強く支えている。

くもり時々、引きこもり。

 


さて、心を沈静化させ、クリエイティブを促す、あの憧れのドラえもん的「押入れ」を探す旅も、佳境に入った。
「うぐいす色の床の間」を後にすると、板敷きの廊下の脇に、おや、「押入れ」? いや、ロフトと言うべきか。しかし、“引きこもり具合”の観点から言って、これは、十分にドラえもん的「押入れ」と評するに値する空間だろう。
雨降る日などには、ここにこもって、ひとり色々な思索に耽りたい。そう思わせてくれる隠れ部屋だ。

 

特徴的なのは、このアーチを描いたような天井の板。まるで、船の竜骨に抱かれているような錯覚に陥る。

そして、極めつけが、このカーテン裏のスペースだ。
「押入れ」ではないが、私には、これこそ究極の「押入れ」に映った。
加熱した頭を冷やしてくれる、静かな空間。
ゆっくりとクリエイティブな思考を遊ばせられる、私的な空間。
曇天、雨天の時は、この「押入れ」的な空間にこもって、ひとり、クリエイティブな時間を楽しむ。クリエイターには、たまらなく贅沢なひと時だろう。

雨上がり、晴れのち、町・畑へ。

 


しかし、ひとりで引きこもってばかりいては、刺激的なインプットがない。そう、晴れたら、書を置いて、外に出よう。
これは、ガレージの裏側、裏口から見た家の外観だ。1階奥のトイレの脇に出入り口がある。

裏庭の脇には門がある。表通りとは反対側の、裏通りへと続く小径(こみち)。

裏門を出て、生垣沿いに進もう。

すると、そこには畑が広がっている。
この畑は借りることができるので、家庭菜園も楽しめる。徒歩30秒のプライベート菜園というのは、市民農園に予約が殺到する都市部では、なかなか考えられない環境だろう。
冒頭でも紹介したが、この物件からは、番屋街も近い。番屋街からは富山駅や名古屋まで直通の高速バスが走っている。そういう意味で、この畑付きの隠れ家的物件は、実は、都市部へのアクセスにも恵まれた一等地にあったのだ。
複数拠点での暮らしだって夢ではない。
ドラえもんの「押入れ」的プライベート空間から、氷見の町へ、そして都市部へ。オープンとクローズを心地よく使い分けて、この北大町の物件で、クリエイティブな生き方を実現してみてはいかがだろうか。

上品な釘隠(くぎかくし)。この物件には、感性をくすぐってくれる物がたくさんある。

精緻なつくりの欄間(らんま)。その繊細さには、思わず、ほうっと息が漏れてしまう。

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掲載物件に関するお問い合わせ

【物件番号 496】

氷見市IJU応援センター・みらいエンジン

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